2023五島市FW活動報告書デジタルブック
35/40

だったので、なぜ五島に移住することに決めたのかについてや、五島で暮らしてみていいなと感じる点はどこなのかといったインタビューをすることができた。会話の中で、地域の皆さんがとても温かいという話が特に印象に残っている。私は五島訪問に向けて、当時放送されていた「ばらかもん」を視聴していた。そのストーリーの中で、育てた野菜や料理などを近所の方に振る舞うという場面が何回もあったがドラマであるからこのような演出をしているのだと思っていた。しかし、実際に漁師さんが釣った魚を丸々一匹分けてくれたのだとそのご夫婦から話を聞き、現実で起こっている交流なのだと衝撃を受けた。このようにお話を伺い、五島の雰囲気や良さについてさらに深く知ることができた。自ら五島を知りに行こうと意識したことで経験できたことや素敵な出会いがあったので嬉しく感じている。 最後にグループで行った企画提案について振り返りをしていきたい。私のグループの提案内容は「食に関するイベントの開催」である。現状分析からこの案を考えていくこととなったが、開催は現実的ではないことが反省点である言える。このようなイベントを開催するには何が必要なのかを知るために、開催概要をネット上で調べたが、金銭面や運営の仕組みは難しく、詳細まで具体的な提案ができなかった。イベントの開催を一から企画することは初めての経験であり、莫大な経費がかかることなど実感し勉強になることが多くあった。現実的ではない項目もあるが、地域の状況を考慮しながら計画を進めることができたように思う。チームのメンバーが二人ということもあり、プレッシャーもあった。複数人のグループワークと違い、誰かがなにかを言ってくれるのを待つということができないからだ。しかし、様々な手段を使って情報収集をし、意見を出し合い、無事発表を終えることができたときにはこれまでにない達成感を得ることができた。 この活動を通して、自分が少しでも変わることができたのではないかと思う。何かを経験しなければ、自分のやりたいことを見つけられないという考えから応募を決め、様々な活動を通して養われた力が多くある。苦手に思っていたプレゼンやグループワークに挑戦することができてよかったと強く感じている。グループ発表の準備では思うように話し合いが進まないこともあったが、メンバーと悩み、自分の経験を思い出しながら企画を考えた時間は貴重なものであった。苦手だからと避けてきたことで知ることができなかった自分の一面や、これから伸ばしていくべき力がわかり、自分自身のことをより理解できたと感じるフィールドワークの活動であった。将来自分がやりたいことはまだ見つけられていない状態ではあるが、それを見つけるために必要な自己理解を進めることができたのは大きな一歩のように感じている。これから続く大学生活も積極的に動くということを意識し、社会連携プログラムに参加するなど、今しかできないような経験を多く積み、将来へ生かしていきたい。

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る